マンジャロの個人輸入と、SNSでの売り買いの危険
- GLP-1受容体作動薬などをインターネットで個人どうしが売り買いすることは違法です(厚生労働省)。
- 個人輸入は自分で使う場合だけ。マンジャロのような処方箋医薬品は、税関の確認だけで輸入できるのは1か月分以内です。
- 手に入れた薬が偽造品・品質の劣化したもの・成分や量のわからないものである可能性を、厚生労働省が挙げています。
SNS・フリマでの売り買い
厚生労働省は2026年6月、一般向けのページで「痩せる薬」として安易に使わないよう呼びかけ、SNSなどで個人どうしが売り買いすることは違法だと明記しました。日本イーライリリーも「医薬品を許可なく個人間で売買、転売することは薬機法に違反する行為です」としています。薬機法は、許可を受けた者でなければ、業として医薬品を売ったり渡したりしてはならないと定めています。
「余ったので譲ります」「使いかけを安く」という投稿でも同じです。買う側にとっても、保管の状態がわからない注射薬を使うことになります。
個人輸入の決まり
| 項目 | 厚生労働省の説明 |
|---|---|
| 使う人 | 自分で使う場合に限る。他人に売る・譲ることはできない |
| 量 | 毒薬・劇薬・処方箋薬は、用法用量からみて1か月分以内なら税関の確認だけで輸入できる(マンジャロは劇薬・処方箋医薬品) |
| 危険が大きい薬 | 自己判断で使うと重大な健康被害のおそれがある医薬品は、数量にかかわらず、医師の処方が確認できない限り輸入できない |
海外には、日本のマンジャロ(1回使い切りのアテオス)とは違うペン型の剤形もあります。見慣れない剤形や外国語の表示では、使い方や量を取り違える危険があります。
偽造品の報告
英国の医薬品規制当局(MHRA)は2026年2月、英国のオンライン薬局1か所を通じて偽造のマンジャロ(15mgのペン型・海外の剤形)が流通し、注入器の不具合から見つかったと報告しました。世界保健機関(WHO)は2024年6月に、同じ系統の薬であるオゼンピック(セマグルチド)の偽造品に注意を出しています。
日本国内でマンジャロの偽造品が流通したという公表は、当サイトが調べた範囲では見つかりませんでした。ただし厚生労働省は、個人どうしで手に入れた薬には偽造品が含まれている可能性があると注意しています。
副作用が出たときの救済
医薬品副作用被害救済制度は、医薬品を適正に使ったのに重い副作用が出た人を救うための制度です。厚生労働省は、承認外の美容・痩身・ダイエット目的で使って重い健康被害が出ても、給付を受けられない可能性が非常に高いとしています。個人輸入や個人どうしで手に入れた薬を使った場合も、適正な使用とは言いにくく、同じ問題を抱えます。
困ったとき
- 体に異常が出たら:使った薬の箱や注入器を持って医療機関へ
- お金のトラブル:消費者ホットライン188
よくある質問
家族に処方されたマンジャロを使ってもいいですか?
使わないでください。処方箋医薬品は、医師が診察した本人の体の状態・持病・ほかの薬を見て処方するものです。ほかの人が使うと、禁忌や飲み合わせを確かめないまま使うことになります。
- マンジャロ・リベルサスなどの2型糖尿病治療薬の美容・痩身目的での使用による健康被害にご注意ください|厚生労働省(2026年6月)
- 当社製品の適正使用に関する取り組み|日本イーライリリー(2026-09-29確認)
- 医薬品等の個人輸入について|厚生労働省(2026-09-29確認)
- 医薬品・医療機器等安全性情報 No.406|厚生労働省(2023年12月)
- GLP-1受容体作動薬及びGIP/GLP-1受容体作動薬の適正使用について(通知)|PMDA(2026年6月16日)
このページは一般の方向けの情報で、診断や治療の代わりにはなりません。薬を始める・やめる・量を変えるときは、処方した医師に相談してください。当サイトは特定の医療機関や薬の購入を勧めていません。